高台上に設置された機関銃が正面に向けて連射される。

谷口、小暮、豊田、麗華の四人は的近くの塹壕より機関銃の方向に進軍していたが、機関銃が射撃されると匍匐を始めた。

距離が近づくにつれ障害も増えており、有刺鉄線や針金等の障害が行く手を阻む。

匍匐等で乗り越え、かつ地中に埋められたTNT火薬の爆発を伏せて防ぎながら最後には突撃する。

ここは戦術自衛隊東部方面隊東富士演習場にある、実弾下潜入訓練場。

主に実戦を未経験とする自衛隊員への実弾下及び砲弾落下の現況による訓練を経験させる為に設けられている。

小川分隊の訓練時には、設置される機関銃や火薬の量を倍近くに増やし、激しい攻撃を想定した状況の中での訓練を行っていた。