と。

「小川分隊長!」

男性の声と共に、小川の背後から89式小銃の援護射撃。

振り向くと、戦闘装着セットの上に防弾チョッキ2型を着込んだ谷口が銃を構えていた。

9ミリパラベラム弾や44マグナムといった拳銃弾を阻止程度の能力があるといわれる防弾チョッキ2型。

カマドウマの牙程度ならば防げる。

「銃声が聞こえたので来ました、怪我はありませんか!」

「助かった谷口、予備弾薬は持っているか?」

「はい!」

すぐに小川に弾倉を投げ渡す谷口。

小川も銃を連射に切り替え、空になった弾倉をリリースした後でまた新しい弾倉を装填する。

二人による銃撃ならば数十匹のカマドウマ達も何とか撃退できる。

小川と谷口は、正体不明のこの生命体を何とか掃討する事に成功した。