「新しい装備に関しては、俺の方からも司令を通じてHQに申請してみる。確かに現在の装備では心許ないからな」

「いっそ10式戦車(戦術陸上自衛隊の最新鋭戦車)でも頼んだらどうだ?」

小川の言葉に、小暮が冗談めかして笑う。

本当にそれが出来たら、どんなに頼もしい事か。

10式戦車相手なら、あの化け物も一撃で倒せるだろうに。

だが首都圏に蔓延るカマドウマ達の制圧も任務である以上、市街戦で戦車など使用できない。

結局は小川達生身の隊員の手で戦うしかないのだ。