小川達が苦戦している間に。

「!!」

花やしき園内の柵を突き破って、豊田の運転する軽装甲機動車が突入してきた。

「小川分隊長!乗って下さい!早く!」

急かす豊田。

小暮が牽制の射撃をしている間に、小川と谷口が乗り込む。

そして豊田に代わって小暮が運転席に乗った所で。

「誠に遺憾ながら、撤退する!小暮三等陸曹!」

「おぅよ!」

小川の指示で、小暮はアクセルをベタ踏みした!

轟音を上げて走り出す軽装甲機動車。

瞬く間に速度計は時速50キロを指すが。

「嘘…っ!」

後部座席から後方を見た豊田が驚愕する。

怪物は、尚も走って追跡してきている!

「しつこい奴だ」

小川が車体上面ハッチを開いて身を乗り出し。

「これでも食らえ」

M26破片手榴弾を投擲する!

絶妙のタイミングで怪物の足元に落ちた手榴弾は、彼を巻き込んで爆発!