「!!!!」

カマドウマは長い後脚を駆使して跳躍、小川に飛び掛かって来た!

咄嗟に89式小銃の銃床(ストック)で殴りつけ、飛び掛かって来たカマドウマを打ち落とす小川。

殴った瞬間に、バキン!と音がする。

およそ昆虫を殴った時の音ではない。

まるで強化プラスチックでも殴りつけたような。

何という硬い表皮か。

甲殻と言ってもいい。

それに驚くべき跳躍力だ。

本来カマドウマの跳躍力は非常に強く、飼育器の壁などに自ら激突死してしまうほどである。

巨大化すれば、その跳躍力も比例して強力になっていた。

体当たりでもされれば容易く押し倒され、下手をすれば地面に叩きつけられて怪我を負わされてしまいそうだった。