その後、小川分隊によって施設内を隅々までクリアリング。

多くの薬莢やカマドウマの死骸など、武装偵察部隊が交戦したと思われる痕跡は発見されたものの、確たる証拠は残されていなかった。

武装偵察部隊とて素人ではない。

世界有数の特殊部隊に数えられる集団だ。

おいそれと己の任務の内容を知られるようなミスは犯さない。

小川や小暮、谷口のような経験豊富な隊員でさえ、予測以上の確証は摑めない。

そしてこれ以上の収穫がない以上、この島に留まっている理由もない。