走る、走る、走る!

舗装されたアスファルトを戦闘靴で蹴り、決して走りやすくはない密林の中へ。

時折振り向いては、追っ手にM16での射撃を敢行する。

追跡してくるのは人型カマドウマ。

一体何匹いるのだろう。

キチキチと威嚇の声を上げながら、飛び跳ねつつ追ってくる。

彼らは歩行よりも跳躍の方が素早い。

それ故に飛び跳ねながら距離を詰め、隙あらば一気に摑みかかろうとしてくる。

小暮の持つ弾薬は限られている。

その為に走って距離をとりつつ、捕まりそうになった時だけ振り向いて、接近してきたカマドウマを、頭部を撃ち抜いて射殺した。