「畜生!」

最早一刻の猶予もない。

身を潜めていた建物の陰から走り出て、全速力で海岸線へと向かう小暮。

もう情報収集などしている暇はない。

早く脱出しなければ、カマドウマの群れに嬲り殺しにされてしまう!

「こちら小暮!ドジっちまった!これより島から脱出する!大至急回収準備を始めてくれ!」

無線でがなる小暮。

『もうこちらからヘリを飛ばしている!同時に編成した部隊を率いてそちらに進軍中だ!小暮三等陸曹が潜入した砂浜より上陸作戦を敢行する!すぐに向かうから何としても持ち堪えてくれ!絶対に生き延びて下さい小暮三等陸曹!』