戦術自衛隊格闘術とは、戦術自衛官の白兵戦・徒手格闘戦の戦技として編み出された格闘術である。

過去は徒手格闘、銃剣格闘、短剣格闘から構成されていた。

源流は日本拳法・柔道・相撲・合気道などの日本古来の武道とされる。

各国の軍・治安機関では、テロ・ゲリラなどの脅威に対処するにあたり、火器を有効に利用できない状況が生起するとの想定で、近接格闘術を編み出していった。

一方で戦術自衛隊での訓練は武道色の強い内容のままで、戦術自衛官の多くは所属部隊の誇りをかけて銃剣道に励んでいた。

だが、テロもしくはゲリラコマンドにより近接戦闘が生起する可能性が高まった事を受け、戦術陸上自衛隊では戦術自衛官が戦闘の最終局面で自己を防衛しつつ任務を達成できるよう、格闘術全体の見直しを検討した。

技術体系も大幅に見直され、これまでの徒手格闘・銃剣格闘・短剣格闘という分類から、徒手技術・武器技術という分類に変更された。