急に体を強張らせたあたしに気づいて慶介は顔を離した。
そして、両手であたしの頬を挟むとじぃっと覗き込んできた。
「なに?」
「や!なにってゆーか、今・・・・さ、ささ触ったあ!?」
慶介はあたしの言葉にきょとんとした。
「触っちゃまずいか?」
「ええ?」
えーーーー!?
なにそれ!!!
すんごい、自分中心発言・・・・
あたしの気持ちまるで無視?
確かにいまあたしもおかしかったけど!
これってこの熱い温泉のせい?
あたしは、慶介の顔をまじまじと見つめちゃう。
慶介はあたしから目を逸らすと口に手を当てて何か考えているようだ。
「いや・・・すまない」
え・・・てゆーか・・・・
謝られるともっとどうしていいかわかんないよ!