名前も知らない男の視線があたしを舐めるように見てる… あたしはその視線から逃れたくてまたうつむく。 もう、時間も遅い為か電気も一部しか付いていない。 暗闇の中、月明かりだけが男の顔を照らす。 光と影が気味悪い。 男の手に力が入った。 もうダメっ その瞬間―――― 「…………」 あたしを掴んでいた男の腕が、急に力をなくして離れた。 ……あ……… あたしは、男の腕を掴んでいるその人物に気付いた。 嘘でしょ……