「はあー・・・・・・緊張した」
「え?」
あたしの頭に顎を乗せて、慶介は大きな溜息をついた。
なに?
慶介がなんだって?
あたしはもう一度聞きたくてほんの少しの隙間から慶介の表情を見ようと見上げてみたけど、それに気づいた慶介に、また顔は押し戻された。
むぐぐッ!
「なに?・・・今・・・なんて・・・」
「なんでもない」
強引に顔を離して見上げたあたしに、慶介は不意打ちにキスを落とした。
あたしは瞬きも忘れて、慶介を見つめた。
あたしから唇を離した慶介は、口角をキュッと上げて余裕の笑みを浮かべた。
「目、閉じて」
「・・・え・・・え?」
「早く」
・・・・・・・・・完璧からかわれてるし。
あたしは慶介に言われるままにそっと瞳を閉じた。
あたし達はキスをした――――
何度も・・・何度も・・・・・・・
もう、二度と離れないように。
イエス様の前で、誓いのキス―――・・・