「ところでさ・・・」
「はい?」
彼は自分のグラスのジュースを一口飲んでから思い出したように言った。
「なんで、瑛太の電話に出ないの?」
「・・・・・・」
え?
・・・・・瑛太?
ジュンヤはきょとんと首を傾げた。
あたしはそんな彼を見て、開いた口が塞がらない。
なんで、ジュンヤが知ってるの?
そんなあたしがわかったのかジュンヤは、にっこりと笑った。
「あれ?俺のコト覚えてない?俺、瑛太のバンドのメンバーっすけど」
「ええぇぇぇ!」
うそッ
うそッッ!!
まるで覚えてない!
てゆーか、紹介された覚えないですけどーーー?
「・・・葵。どうしたの?」
スピーカーの音よりもあたしの上げた声の方が大きくて、美羽が呆気にとられている。
美羽だけじゃない。
みんな、あたしとジュンヤを見比べていた。



