「お兄ちゃんを傷つけたら、すぐ奪いに来るから」
「・・・えっえっ!?」
「勘違いしないでよね、あんたがトロトロしてたらすぐあたしが取っちゃうんだから!」
「・・・・絵梨ちゃん」
少し頬を赤らめて、あたしから視線を逸らす絵梨ちゃん。
「絵梨でいいよ。気持ち悪い!」
腕組をして、ジロリとあたしを睨む。
なんだか、胸の奥がくすぐったかった。
あたしを少しだけ認めてくれたみたい。
口が悪いのは、照れ隠しなんだ。
反対の事を言うのは、なんだか慶介と似てるな
なんだかそう感じてあたしは笑った。
『一人で帰れる』
と言って、絵梨ちゃんは先に帰ってしまった。
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
なんだかすごく久しぶりに感じる慶介の部屋。
そして、二人きり。
ドキンドキンドキン
急に静かになって慶介に心臓の音が聞かれちゃうんじゃないかな?
ドギマギして落ちつかないあたし。
なに、これ。
なんかしゃべってよ!
でないと、この空気耐えらんないって。
手にじっとりと汗をかく。
あたしって、こんなに汗っかきだっけ?
背中に痛い程の視線―――
「・・・」
チラリと振り返ってみる。
ドキーン!!!
案の定、すぐに視線はぶつかってあたしは慌てて顔を戻す。
慶介はといえば、ソファに腰を下ろしてあたしを面白そうに眺めている。
・・・・なんで、いつもこうなのかなあ~?



