家に帰ると、玄関であたしを待っていたのは暗い顔をした父だった。 「・・・・なに?どうしたの?」 「・・・葵・・・ちょっと話があるんだが」 只ならぬ雰囲気にあたしの胸はドクンと脈を打った。 リビングに入ると、あたしはその光景に目を疑った。 「・・・・・・」 手にはじっとりと汗をかいて、膝がガクガクと震えだす。 どうして・・・? どうして、あなたがここにいるの? ――――絵梨ちゃん。