あたしが愛を語りたいと思ったベンチで、男女が濃厚なラブシーンを繰り広げていた。
街灯で照らされて、そこだけスポットライトが当たっているようだ。
周りは暗いのに、やけにはっきりと見える。
ひぇー!!!
ディープなキスだ・・・・
見ちゃいけないってわかってるのに、どうしてもそこに視線が引き寄せられてしまう。
「・・・・・・・・」
若い男女。
女の子は、キスに酔いしれて目がトロンとしてる。
髪をツンツンに立てた男の子は、慣れた様子でキスを繰り返してる。
うわ・・・
きっと、何人もの子とそーゆう事してるんだろうな・・・・
遊んでそうだもん。
「葵?」
「ぎゃっ!」
先を歩いてた慶介が立ち止まっているあたしを呼んだ。
不意に呼ばれたから驚いて、軽く飛び跳ねてしまう。
「どうした?」
慶介は不思議そうに首を傾げてあたしを眺めている。
「うんん、なんでも・・・」
慶介の方に行こうとした瞬間、さっきの男の子と目が合った。
それも、バッチリ。
あたしは固まってしまう。
見てたのバレた!?
バレましたかっ!?
お邪魔しました、と苦笑いをして頭をペコリと下げた。
男の子は、キスを続けながら、そんなアホみたいなあたしにウインクをした。
「!?」
なっ!!
なにそれー!!!?



