「あたし、帰るから・・・1人で大丈夫だから・・・・」 こんな強がりしか言えない自分が、どうしよもないくらい惨めに思える。 あたしは精一杯の笑顔と、強がりを言った。 ―――大丈夫。 あたし、こんな事で泣かない。 そう心で自分に言い聞かせる。 あたしは、慶介の前を何気ないふりをして通る。 ドアノブに手をかけた瞬間・・・・ え・・・・・ あたしは、慶介に後ろから抱き締められていた。 何も言わず、ただあたしを抱き寄せたその腕にグッと力が入って慶介は、はあーっと大きく溜息をついた。