それでも、好きだった。

*由佳*

ガチャッ

ぅっ…あたし寝てたみたい。

制服のまま…。

絶対お母さんに怒られるよな。

「おかえりなさい」

下から声がした。

「あっあぁー」

やばっお母さんも帰ってきてたんだ!!
お父さんも今帰ってきたってことはもう8時?
うわー。

急いで階段をかけ降りた。

「あっ、由佳!
帰ってきてたなら言ってよ。」

「ぁぁー。ごめん。寝てた」

そう言うと、お母さんがお父さんに何か合図をした。

「由佳……。
そこに座って」

広いリビングに静かなお父さんの声が響く。

「これから話す事に驚かないで聞いて欲しい。
由佳はもう高校生だろ?
だから話すんだよ。
小さかったらこの話はしなかったと思う。
でももぉ大きくなったから。
話すんだよ。」

「う、うん。
どうしたの?」

「お父さんたち、別れようと思う。
由佳は、お母さんについていきなさい。」

どういう事?
あんなに仲良かったのに……。


「急な話でごめんな。
由佳。」

「ゆ、由佳がお父さんの方がいいなら考えるわ。でも、ね、女同士もいいもんよ」
お母さんが明らかにテンパってた。

「ごめん。
一人にさせて。」

そう言って、部屋に戻った。

現実が受け入れられない。

とりあえず、明日めぐに話そうかな。