その気持ちに、偽りはない。



「だから、安心した。沙希とてっちゃんが一緒にいてくれてよかった」


新幹線が到着するアナウンスが響く。

人々が足早に私たちの横を通り過ぎる。



「俺、地元に戻ろうと思うんだ。沙希も一緒に連れてくよ」


沙希は涙を零していた。

でもその目は真っ直ぐで、それは沙希の決意の表れだろう。


私は強くうなづきながら、



「てっちゃん。私の親友を泣かせるようなことしたら、許さないからね」

「あぁ」

「幸せにしてあげてよ。私が悔しく思っちゃうくらい、ふたりで、幸せになってね」

「任せとけって」


発車の時刻が迫る。

ホームには、警笛が鳴り響く。


てっちゃんは荷物を持ち上げた。



「ばいばい、てっちゃん。元気でね。私、てっちゃんのこと忘れないから」

「俺もだよ。でも、お前はコウと仲よくやってろ」


そう言って歯を見せて笑ったてっちゃんは、私に背を向け、片手を上げてひらひらとする。



「もう二度と会うことはねぇと思うしよ。そっちも元気でな」


そしててっちゃんは、「ばいばいきーん」と付け加え、新幹線へと乗り込む。

それを横目に見た沙希も荷物を持ち上げ、



「落ち着いたら、連絡するよ。絶対、絶対、連絡するから」

「うん」

「そんで、また今度会った時は、笑って昔話しようね」