桜は俺に抱きついてきた。それがすごく嬉しくて俺も強く抱きしめた。

「桜、本当にごめんな。こんなに泣かせちまって。」

「いいよ。優とまた前みたいに話せるから。」

二人でしばらく抱き合っていたら、
桜が聞いてきた。

「今日の放課後に会ってた女の人って誰?」

は?もしかして見てたのか?

「見てたの?」

「ずっとじゃないけど、たまたま優を見かけて話しかけようかなって思ったらその人が来たから。」

「その人は、俺の従兄弟なんだ。小さい頃から仲が良くてよく相談とかしてて、それで今回も桜のことでどうしたらいいかわからなくて聞いてたんだ。」

説明したら桜が安心したのがわかった。

「よかった!嫌われたと思ったよ。」