そんな康ちゃんの行動を不思議に思いながら、きょんさんにお礼を言って家に入る。




「ただいま!」


「おかえりー」



バタバタとせわしい足音を鳴らせながら、二階の私の部屋に向かっているとお母さんの声が聞こえる。




部屋に入ると鞄から康ちゃんに借りた教科書だけ持って



「お母さーん!ちょっと康ちゃん家行ってくる!」



またバタバタと足音を鳴らせお母さんにそれだけ言って家を飛び出した。