こっち向けよ、バカ。







冷たい視線を浴びようがカスだのなんだのが言われようが、頭を下げ続けると



康ちゃんは無言で教室に戻り、なにやら机の中を探っている。




「消しカスつけんなよ、カス」




戻ってくると、そういって教科書を私に



……投げた。



ちょ、近くにいるのに投げないでよ。



それでも見事両手でキャッチをしてみせた。




「ありがと康ちゃん!終わったら返しにくるね!」





貸してもらった教科書を手に持ち、康ちゃんにお礼を言ってルンルン気分で教室に帰った。