・わたしが悪い…



おひるね列の1番後ろ…
その美少年に興味がわいてしまった。

寝顔以外も、みたいよ…

名前も、しりたいよ…

お、お話…してみたいな……

そんな事ばっかり考えて歩いていたら、
目の前は黒い影で覆われてしまった。



「ひゃっ?!」
思わず変な声をだしてしまう…
あぁーもう!!こんな変な声出したくないから…
あんまり驚かせないでほしい…


「ってえぇー!!!」

あ、あ、あわわ…
目の前に立っていたのはー。
あの「おひるね列」の1番後ろの美少年。

「のわっ…ごめんね?大丈夫か!!」

「えと…うっ、はい!!」

身長たっか!!
声かっこよ!!


どストライクぅうー!!!

「あ、ほんとごめんな」

「ぼーーーっとしてたわたしが
悪いのです!!気にしないで…!」

「まじで?わりぃな」


会話終了。
さらに…あの人は、他のクラスいっちゃった。
うわぁぁあー!!!
もっと気の利いた話でもすれば…
会話続いてたかもなのにー!!!
変に意識しちゃったんだよ…!
わたしのばかばかばかばかぁぁーっ

ーでも。
あそこで話し込むほうが不自然じゃない?
そうやって自分で自分を慰めてみる。
うん、そうだよ…!
わたしのせいではないんだ!!

あの、うん、えっと…
ちがう。
わたしが悪い…
口下手で人見知りであがり症のわたしが悪い………



はぁ。なんとかしたいなーっ。
マキちゃんみたいに人当たりの良くて…
あおいちゃんみたいにハキハキしてて…

ーはぁ。想像したものの…
折角ふくらんだのに現実まで想像しちゃって…しぼんじゃったぁ。