「咲おはよう~」


「おはよう」


朝から女の甘ったるい声が繰り返される




「咲!」

そんな中に聞き覚えのある男の声が混ざる


「おっはよー」

親友の澤野夕(さわのゆう)


「はよ

いつにも増してテンションたけえな」


「さすが咲!

転校生だって

しかも女♪」


「興味ねえ」



そう言って教室に入り席に着く


「そう言うなって

その女が咲にオチるかみんなで賭けてんだから」


夕が俺の前の席に座る



「毎回毎回飽きねえなお前らも」



「まあね

それより先輩とはどうなったんだよ?」



「先輩?」


俺は携帯をいじり始める



「この間一緒に帰ってた先輩」


「あー別れた

っていうかしつこくてうざかったから一回相手してやっただけ」



「だと思った」



当たり前だ


女なんて本気で相手にするだけ無駄


どうせちょっと笑えば勝手にオチるしちょっと相手してやれば満足してくれる


それ以上はめんどくさくて出来ない