始まりは些細なことだった。小さいものからだった。心のどこかにぽっかりとあいた隙間は寂しさだけを残してゆくんだ。
楽しいことはすぐわすれてしまうくせに寂しさには囚われていく。きっとそれがどうしようもなく抗えない運命(さだめ)なんだ。
ぼくらはまだ見えない街をずっと見続けている。それが残像なのか現実なのか過去なのか分からないけど僕が望んでいることだよ。
いつかは分かる日がくるのか、なんて曖昧に濁したくないから……
言葉が出てこなくて、泣きそうになりながらぼくのこころの隙間には何が埋まるのだろうか。パズルのピースのように
決定的な応えはくるのだろうか?
一つひとつ埋めていけば応えがでるのだろう。でもそれじゃあまだ埋まらない気がしてずっとずっと待っているんだ。
誰かに気づいてほしくて
ずっとずっと叫び続けているんだ。
声が枯れたらお終い。手足が動かせなくなったら終わり。伝えられなくなったら
応えはでなくなる。今頃になって気づく。あぁ。僕は事柄でもなくモノでもなくただただ寂しかったんだと。
他人には程遠い人を求めていたんだと。
応え。出たじゃないか。分かったじゃん。すぐにこころの隙間を埋めてほしくて
手を伸ばすけどいつもいつも手前ですり抜けてしまって歯痒さだけが残る。
応えをみつけたから寂しさをわすれて。
けど手に入らないから歯痒さを覚える。
やっと見つけたとおもっていたものが何かを失う前兆でも僕はそれを望みたいと思うだろうか。結局抗えない…
"それ''を嬉しさで埋めようとしても…