王子様の危険な恋愛領域


「勉強するのも頭使うからな。紗姫、頑張ってたし…腹が減ったっておかしくねぇよ。」


「う、うん…。」


なんか、言葉が優し過ぎるんですけど…。


天変地異でも起こるんじゃないかしら…。


そんな懸念を抱いている最中にも、また鳴る私のお腹…。


「うぅ、帰ったら甘いお菓子でも食べよっと…。」


私は小声で呟く。


疲れた時には、甘いものが一番だもんね…。


ウンウンと心の中で頷いた。


「お前、甘いもの好きなのか?」


突如、光琉から飛んできた質問。


かなり小さな声で言ったつもりだったのに、しっかり聞こえてたのか…。


「す、好きだよ。スイーツは基本…何でも好き。中でも好きなのはチョコレート系のお菓子かな。」


……って、なんで光琉相手に詳しく答えちゃってんだろう、私。