王子様の危険な恋愛領域


「ああ、それなら…聞いた。」


「聞いた…って、誰に!?いつ?どこで??」


「昨日、紗姫が避難部屋を出て行った後に、俺も帰ろうと思って昇降口まで来たら、そこで偶然会ったんだよ、お前の友達っていう女に。んで、ソイツに教えてもらった。」


「私の友達…?」


「ああ。確か……“神谷”って言ってたような気がするけど………」


「あっ、亜弓ちゃんだっ…!」


きっと、皆辻君に聞かれて、なんのためらいもなく教えちゃったんだろうな…。


皆辻君に私の家の場所を、喜んで教える亜弓ちゃんの姿が容易に想像出来る…。


思わず苦笑いを浮かべた。


「そう言えば、紗姫って…妹いるんだな。」


「えっ、う…うん。」


不意に思い出したように皆辻君が口を開く。


いきなり、どうしたんだろう…と思いながら頷いた。


「妹、何年生?」


「えっと、中学2年生だけど…それがどうかしたの?」


「俺も妹がいるから、同い年ぐらいかな…と思って、なんとなく聞いてみただけ。」