「その人、長身…?」


「うん!180センチ超えの長身!」


「髪の色、アッシュブラウンだったりする?」


「うん!」


「とっても無愛想な人でしょ…?」


「うーん…。無愛想っていうか、無表情っていうか……。すごくクールな雰囲気だったよ…!でも、それがカッコよさを際立たせてる感じだよねっ!」


ま、まさしく…皆辻君だっ!!


眠気が一気に吹き飛んだ私は、ベッドから降りると部屋を飛び出す。


転がりそうな勢いで階段を降りて1階の玄関にやってくると、そこには制服姿の皆辻君が立っていた。


「ようやく、紗姫のお出ましか。っていうか、お前…寝起き?」


私を見るなり、フッと鼻で笑う皆辻君。


その表情に、カチンときてしまった。


「寝起きで悪かったわね…!それより、どうしてアンタが私の家に来てるの!?」


「“どうして”って、そんなの…お前と一緒に学校行くために決まってんだろ。」


「…えぇっ!!!」


私の叫び声が家の中に響きわたった。