王子様の危険な恋愛領域


「………」


そんな私の表情に気付いた光琉。


ハッとした顔で唇を離した。


「ごめん……。」


苦しげに眉を寄せながら、私の目元の涙を優しく拭う。


「何やってんだろうな、俺…。」


頭をクシャクシャと掻いた光琉は、ゆっくりと私から離れて立ち上がった。


「悪い…。俺、しばらく頭冷やす。俺が使わせてもらう部屋…どこ?」


「あっ、えっと……2階の一番奥の部屋。」


「分かった。」


呟くように答えた光琉は、私に背を向けるとスタスタと足早にリビングから出て行く。


静かになった空間。


体を起こした私は、そっと唇に触れた。


光琉のキス、冷たくて…少し怖かった。


すごく怒ってたな…。


前に球技大会の時も、淳也と話していたら…光琉は不機嫌そうだった。


でも、あの時とは…怒り方の程度が全然違ってる…。


どうして、無理やりキスしたの…?


なんで、その後に…謝ったの…?


ソファーの上で膝を抱え込んだ私。


色んな気持ちが交錯する中、膝に顔を突っ伏してギュッと目を閉じた。