「紗姫、アイツに…どう答えたの?」
「答えた…っていうか、えっと…答えられなくて……」
ジリジリと近づく光琉の顔。
唇を覆ったまま、思いっきり視線を逸らした。
その後のこと、気まずくて…正直に話せないよ…。
黙っていると、光琉が唇を覆っていた私の手首を掴んだ。
「なんだよ、その反応…。もしかして、アイツにキスでもされた…?」
鋭い質問に、ビクッと肩が上がる。
これじゃあ、何も言わなくても“はい”って答えてるようなものだ。
「ふーん…。されたんだ、キス。」
やっぱり、私の態度で気付いた光琉。
冷ややかな声が降ってきたかと思うと、グラリ…と視界が傾く。
そして、私は近くにあったソファーに体を押し倒されてしまった。
「ちょ、ちょっと…光琉……」
「アイツに、触らせてんじゃねぇよ…。」
「……んっ…」
すぐに唇を塞がれる。
今までとは違う、噛みつくような強引なキス。
何度も繰り返され、苦しさや戸惑いでジワッと涙が溢れた。


