「じゃあ、また後でな。」
「うん…。」
教室の前で光琉と別れて、中に入る。
席に着こうとした時、不意に横からグイッと腕を引っ張られた私。
誰かと思えば、亜弓ちゃんだ。
「えっ、亜弓ちゃん!?」
いきなり、どうしたんだろう…?
戸惑う私を廊下に連れ出した亜弓ちゃんは、目をキラキラさせた。
「紗姫ってば、今週一週間…王子と同居するんでしょ?」
こっそりと耳元で囁かれて、驚きのあまり目を見開く。
「どっ、どうして…そのこと……」
亜弓ちゃんには光琉と同居するなんて、一言も言ってない。
光琉が喋るわけないし、このことを他に知ってる人はいないのに……。
「実は、昨日…友達の家に泊まりに行くっていう梨帆ちゃんと、偶然…道で会っちゃってさ。その時に、同居の話を聞いたってわけ!」
なるほど、犯人は梨帆だったのね…。
全く、お喋りなんだから…。


