王子様の危険な恋愛領域

「仕方ねぇから、これぐらいにしておいてやるよ。」


こ、これぐらい…って。


続きは拒否したのに、結局…キスしてるじゃない。


私の主張はなんだったのよ…。


心の中で不満を零す。


光琉が足取り軽く部屋から出て行った後、私はすかさず部屋の鍵を閉めた。


こうしておけば、着替えの途中で光琉が入って来ることもない。


少しホッとしつつも、顔は火が吹き出そうなほど熱を保っていた。


朝から二回もキスされるなんて、思ってもみなかったな…。


こんなに刺激のある朝、初めてだよ…。


ドクンドクンとうるさく鳴り響く鼓動を聞きながら、火照る唇にそっと触れた。


そう言えば、伝えられなかったな…。


ハッキリと自覚した、確実な“好き”の気持ち。


言葉にしようとした途端、ドキドキして…声が上手く出せなくて、思うように喋れなかったんだよね…。


光琉が目の前にいると、緊張する…。


気持ちを言葉にして、相手に伝えること…。


結構…難しいな。