王子様の危険な恋愛領域


「お前、声…デカすぎ。もう少しトーン抑えろよ。」


「そ、そんなこと言われても…」


この気持ちが恋だなんて、思ってもみなかったんだもん…。


驚き過ぎて、声だって大きくなるよ…。


「間違いなく、紗姫は恋してる…。つまりは、俺を男として意識してくれてる…ってわけだ。」


光琉は私を見つめながら、柔らかな笑みを零す。


「ヤバい、かなり嬉しいんだけど。」


「う、嬉しいの…?」


「ああ。ちゃんと、鈍感な紗姫の心に少しずつ入り込めてたんだな…と思うと、嬉しい。」


「それって、どういう……」


そこまで言葉にしたところで、光琉は私の唇に人差し指をたてた。






「そんなの、好きだからに決まってんだろ。」


「えっ?」


「紗姫のことが…好きなんだよ。」