変だよ…。


ちょっと触れられただけなのに、体の反応が過剰すぎる。


どうしちゃったっていうのよ、私。


「紗姫?なんか、様子が変だけど…大丈夫か?」


「だ、大丈夫!それより、さっきのカフェ…わざわざ予約してくれたんだね。」


光琉に不思議そうな表情で顔を覗き込まれた私は、咄嗟に話をはぐらかす。


過剰反応したことを、深く詮索されたくない…と思ったからだ。


「ああ。でも、運が良かったんだよ。」


「運…?」


「俺が電話した時、ちょうど一組のキャンセルが出たらしくてさ。それで予約を取ることが出来たんだ。あの店、かなり人気らしくて…普通なら数ヶ月先まで予約がとれないらしい。」


「そうなんだ…。前に雑誌に掲載されてただけあって、スゴい人気があるんだね。光琉も雑誌を見て知ってた…とか?」


気になって訊ねると、光琉は首を横に振った。


「あ、いや…俺は優貴から聞いた。」


「えっ、優貴君…?」


「アイツ、結構…スイーツ好きなんだよ。だから、そういう情報…わりと詳しい。」


へぇ…。
そうだったんだ…。


優貴君の意外な一面にコクコクと頷いてしまった。