王子様の危険な恋愛領域


「あっ、うん……。光琉に見に来いって言われてたから…。ごめんね、他のクラスの応援しちゃって…。」


「いや、別に紗姫が謝る必要ねぇだろ。悪いのは、あの無愛想王子だ。」


淳也は、グラウンドにいる光琉に冷ややかな視線を向ける。


そして、小さく舌打ちをした。


「そ、それで…淳也は私に何か用事?」


「えっ?」


「だって、私のこと…捜してたんでしょ?」


首を傾げながら訊ねると、淳也は私を見ながら頭をクシャクシャと掻く。



「ああ…。あのさ、もうすぐ俺…バスケの試合が始まるんだ。だから、紗姫…見に来いよ。」


「えっ…?」


「無愛想王子なんかより、同じクラスの応援した方が退屈しねぇだろ?それに、俺にとって…紗姫の応援は誰よりも心強いからさ…。」


目を細めて笑う淳也。


とても優しい眼差しだ。


私の応援が心強いだなんて、そんなこと…淳也に初めて言われた気がする…。


突然、どうしたんだろう…?


疑問に思っていると、淳也は私の目の前にスッと手を差し出した。