ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話








重たい足取りで屋上へと続く階段を上る。
上りきったのはいいけど……
ドアに手をかけ、開けるか戸惑ってしまう。
あれから会ってないから、顔、合わせづらいなあ……
イケメン王子・石田潤は、どんな気持ちで私にあ、あんな事やこんな事したんだろ…
気になる。
けど、ドア開けられない!!
と、ドアの前で悶々としていると。





「…何してんの?」





私の後方。
聞きなれた声。
なのに、トーンの低い話し方。
この前見てしまった、彼の本当の姿。





「姫?入んねえの?」


「は、入ります」


「じゃあ早くドア開けろよ」


「…分かってます」





なるべく後ろを見ずに、会話をする。
持っていたままのドアノブを勢いよく回し、屋上へと入る。
3日ぶりなのに、なんだか懐かしい気が……