ツンツン姫がイケメン王子に恋をした話









5分待っても来ず。
10分待っても来ず。
俺は、限界を超えた。
もう我慢出来ねえ。
こうなったらこっちから探してやる!!





「どこいんだよ……」





屋上を出て、上から順番に廊下を歩いて探す。
ちっちゃくて、"残念な姫"で有名なあいつを探すのなんて楽勝だと思ってたのに、一階に降りてもどこにもいない。
何やってんだよあいつ…
この俺を放って……!





「って…」





別に、あいつ来なかったら購買でパンでも買えばいいのに。
なんで俺はあの"残念な姫"の作る弁当を待ってるんだ?
いや、あいつの弁当は確かに上手い。
でも、上手いだけなら他の女でも……
なのに俺は、なんであいつの弁当がいいんだ?
嫌いなトマトだって入ってるのに……