君と過ごした嘘つき時間

私が席に着いた頃
丁度侑華の名前が呼ばれるところだった。



良かった。

侑華が受け取るところ
見たかったんだよねー(笑)

あの子何もドジらないといいけど…。


『花野 侑華』

「はい!」


『三年二組、花野侑華。
以下同文です。おめでとう』


校長先生から卒業証書を受け取った侑華は
満面の笑みで帰って来た。


「見てみてー、貰っちゃった(笑)」

そう言って
後ろから卒業証書を私に見せてくる侑華。

「そんなの私だって貰ったよ(笑)」

二人でクスクス笑い合ってると
あっつーが、少し体を後ろにやって
私たちに

「お前らうるさい」

と言われてしまった。

それきり話すことなんかなくて…
全員が卒業証書を受け取る所を
私は、ボーッと眺めていた。