「雨、止まないですぅー…」



ヒサノはしょんぼりと窓際に座っていた。



「せっかくの休日なのに、これじゃ遊べないよ!」



腹を起てたアランはソファーに横になる。



「踊り娘さん達もいなくなっちゃいましたし…、つまんないですー」



「まぁヒサノ、元気出せ。今日はもう寝て体力つけよう」



レオナはベッドに大の字になって寝転がった。



「眠くないです!昼間に寝たら目が腐ります!!」



「…スノーリアはすでに寝てるけど…」



スノーリアを指差すレオナ。


スノーリアは健やかな寝息を起ててベッドに横になっていた。



「………」



返す言葉がない。



「わっかりましたよ!
寝りゃいんでしょ寝りゃーー!」



ヒサノはベッドにドカッと座りこみ、パタンと倒れ伏した。



「ヒサノー怒らないでぇ!
僕と一緒に遊ぼう!!」



ヒサノのご機嫌を伺いながらヒサノのベッドに上がり込むアラン。


だが…



「すーーーー…」



こちらのヒサノも健やかな寝息を起てて眠りについてしまったようだ。



「…眠くないって言ったのは何処のどいつだってーの」



そう呟くとレオナもベッドに潜り込んだ。


数秒後、レオナも健やかな寝息を起てて寝てしまった。



「…皆、寝てんじゃん。僕だって寝るもん!」



アランは勝手にヒサノのベッドに潜り込み、ヒサノに引っ付いてコロンと転がった。



「皆、どうして眠れるんだ…?」



が、数分たってもなかなか眠くならない。


一人悲しくなるアランであった。



「こういう時は牛を数えるんだ、ようし!!
牛が一匹、牛が二匹、牛が三匹…、牛が…ズゴー…四匹、…牛が…ズゴゴ…五匹、…牛が……グビー…六…………」



アランは六まで数え切れずに眠りに落ちた。