ゴッドネス・ティア

そうだ。




彼女の痛みに似た感情が流れて来て……、












彼女は何かを訴えようとしていた。





叫んで、

叫んで、











まるで…………、














助けを求めてるみたいに………。



















「……なんなんだよ…」






なんで俺なんだ?



助けを求めるなら他にすればいいのに…













俺じゃないといけない理由があるのか…?




















しばらく物思いに浸っていると、肩に何か温かい物を感じた。



それは、……ベージュ色のカーディガン。





「ぁ………」


「朝は冷える。寒いからかけていろ」




スノーリアがよく身につけているカーディガンがレオナの肩にかけられていた。


それをかけたのはもちろんスノーリア。



すうっと深く息を吸うと、……確かに空気は冷たい。


自分の体からまだ離れないヒサノのおかげでまだ温かいが、この寒さにカーディガンは有り難かった。



スノーリアの方はワイシャツ一枚で更に寒そうだ、なんだか申し訳ない。





「……サンキュ」





お礼を言うのは慣れていないから、失礼だけど視線を逸らして精一杯の感謝をこめた。