ゴッドネス・ティア

「………悪い夢でも見たのか?」


「……え?」



じんじんと脈打つような痛みに耐えていると、心配そうなスノーリアの声。

意外だ。


まるで我が子の容態を心配するようなスノーリアの視線に、レオナはポカンとスノーリアを見つめる。


そしてふうっと一つ息をつき、





あまり冴えていないこの頭で夢を思い出してみた。



瞼を閉じると見える……










母と歩いた森………。















懐かしくて、


楽しくて、


嬉しくて、


幸せで…………












でも少し、













悲しい、


苦しい、


















「…………懐かしい夢を見たんだ。
幸せなんだけど………あんまり見たくない夢。
今回は懐かしいだけで途中途切れたけど、
……………続きは絶対見たくない」






……小さな頃から、何度か見る夢。



幸せだった頃が……















崩れる夢……。