必死に止めさせようと叫ぶ息子を見下ろし、1番低く太い枝に足をかけ始めていたアメリスはプクッと頬を膨らました。
いつもならハシゴを持ってきてこの実を採るのだが、今は修理中で使えないハシゴのかわりに自分が登ろうと決めていた。
やはり女の自分がこんなおかしな格好をしたら変なのだろうか。
「お母さんいいから下りてきてよぉ!!」
……顔をクシャリと歪めて今にも泣き出しそうな息子を見ると、何故か吸い寄せられるように足が地面へ動く。
ああ、私が悪かったから泣かないで。
アメリスはまた吸い寄せられるように愛しい息子の元へ。
そしてもう離さない、と隙間なく息子を抱きしめた。
所詮母親、親バカである。
「お母さぁぁ〜んッ木登りだけはやめてよぉっ
落ちたらどうするんだよ〜」
「ああ、泣かないでレオナ。
お母さんが悪かったわ。
でも仕方なかったの、ハシゴがなくって…
こんな馬鹿なお母さんを許してちょうだい…」
「ぅぅえ〜〜んッ
お母さん大好きぃぃい!!」
「私もよぉ!愛してる!!」
今この場にお馴染みの近所のおばさんがいたらいつものことか、と溜息をつくだろう。
だが、何も知らない旅人が偶然この場に居合わせたならきっと何やってんだこの親子、と鼻で笑って去るに違いない。
いつもならハシゴを持ってきてこの実を採るのだが、今は修理中で使えないハシゴのかわりに自分が登ろうと決めていた。
やはり女の自分がこんなおかしな格好をしたら変なのだろうか。
「お母さんいいから下りてきてよぉ!!」
……顔をクシャリと歪めて今にも泣き出しそうな息子を見ると、何故か吸い寄せられるように足が地面へ動く。
ああ、私が悪かったから泣かないで。
アメリスはまた吸い寄せられるように愛しい息子の元へ。
そしてもう離さない、と隙間なく息子を抱きしめた。
所詮母親、親バカである。
「お母さぁぁ〜んッ木登りだけはやめてよぉっ
落ちたらどうするんだよ〜」
「ああ、泣かないでレオナ。
お母さんが悪かったわ。
でも仕方なかったの、ハシゴがなくって…
こんな馬鹿なお母さんを許してちょうだい…」
「ぅぅえ〜〜んッ
お母さん大好きぃぃい!!」
「私もよぉ!愛してる!!」
今この場にお馴染みの近所のおばさんがいたらいつものことか、と溜息をつくだろう。
だが、何も知らない旅人が偶然この場に居合わせたならきっと何やってんだこの親子、と鼻で笑って去るに違いない。



