「やっぱりこの季節のこの場所は最高ねぇ。
辺り一面真っ赤!」
「前来た時と全然違うね!
一週間でこんなになるんだぁ…」
辺り一面真っ赤の世界…ブラッディツリーが集中して生えているこの場所に歓声をあげる親子。
小さなレオナの手を左手で引きながら、右手でブラッディベリーをいれるためのカゴを持ち、親子は赤の世界に歩み寄る。
葉っぱの絨毯に一歩足を踏み入れると、カサリと渇いた音がした。
よく見ると何個か、ノッポのブラッディツリーから落ちたのかブラッディベリーが所々に散らばっている。
さすがに地面に落ちた実は食べられないので、低い枝に実っている実をとろうとする。
しかしこれがなかなか難しい作業。
小柄なアメリスと、まだまだ母の腰程しかないレオナではそのノッポな木はなかなかの強敵だった。
「うーん、なんで私はこんなにちっちゃいんだろう…」
「大丈夫だよお母さん!
僕が小さいからお母さんきっと僕に似たんだよ!」
「あら〜そうなのかもしれないわねぇ♪」
小さな子供の発言を否定せず嬉しそうにアメリスは自分とお揃いのその髪を撫でた。
「じゃあ僕が木にドスーンとぶつかるからお母さん落ちてきた実をとってよ!」
「あら、それはムーリ♪
レオナは軽いからレオナのほうが弾かれちゃう」
「そうなの?」
「うん、だからお母さんがとってくるね!」
そう言ってニコリと微笑む母はくるりと方向転換し、木に向かった。
もしやレオナのかわりに母が木に体当たりをするということなのだろうか…。
そう考えると母が木に体当たりする風景が脳裏に浮かび、レオナの顔は途端真っ青になる。
「やめてお母さん!
体当たりなんかしないでっ!!」
木に向かいだした母の背中に飛び込み、動けないようにと精一杯力をこめる。
辺り一面真っ赤!」
「前来た時と全然違うね!
一週間でこんなになるんだぁ…」
辺り一面真っ赤の世界…ブラッディツリーが集中して生えているこの場所に歓声をあげる親子。
小さなレオナの手を左手で引きながら、右手でブラッディベリーをいれるためのカゴを持ち、親子は赤の世界に歩み寄る。
葉っぱの絨毯に一歩足を踏み入れると、カサリと渇いた音がした。
よく見ると何個か、ノッポのブラッディツリーから落ちたのかブラッディベリーが所々に散らばっている。
さすがに地面に落ちた実は食べられないので、低い枝に実っている実をとろうとする。
しかしこれがなかなか難しい作業。
小柄なアメリスと、まだまだ母の腰程しかないレオナではそのノッポな木はなかなかの強敵だった。
「うーん、なんで私はこんなにちっちゃいんだろう…」
「大丈夫だよお母さん!
僕が小さいからお母さんきっと僕に似たんだよ!」
「あら〜そうなのかもしれないわねぇ♪」
小さな子供の発言を否定せず嬉しそうにアメリスは自分とお揃いのその髪を撫でた。
「じゃあ僕が木にドスーンとぶつかるからお母さん落ちてきた実をとってよ!」
「あら、それはムーリ♪
レオナは軽いからレオナのほうが弾かれちゃう」
「そうなの?」
「うん、だからお母さんがとってくるね!」
そう言ってニコリと微笑む母はくるりと方向転換し、木に向かった。
もしやレオナのかわりに母が木に体当たりをするということなのだろうか…。
そう考えると母が木に体当たりする風景が脳裏に浮かび、レオナの顔は途端真っ青になる。
「やめてお母さん!
体当たりなんかしないでっ!!」
木に向かいだした母の背中に飛び込み、動けないようにと精一杯力をこめる。



