ゴッドネス・ティア

「あたしにとって…屈辱というのは…並の人より耐え難いことなんだよ……わかる?」

「……ル・メイ…」

「うーん…さっきの腹蹴りは……しないほうがよかったのに……」

「……ル・メイ…!!」



つい先程の態度と一変した殺気を放つル・メイにスーは驚愕の表情を浮かべた。

気が……並の殺気ではない…。


風が吹いたわけでもないのに髪はゆらゆらとせわしく揺れ、肌がまるで弱い電流が流れるように痺れる。




顔を歪め、スーは舌打ちをした。









国王騎士は……最初から本気を出さないということか……!



だが、この目の前で抑えようともせず、殺気を放つ少女は……本気になったようだ。


剣士の女は…、まだのようだが……






スーはフンッと鼻で笑った。








感情で本気を出すとは……国王騎士も堕ちたものだ…。