「大丈夫か、レオナ」
「これが大丈夫そうに見えるのか…?鼻じゃなくて俺の心が折れちまいそうだぜ…」
「そんな無駄口をたたけるくらいなら大丈夫なのだろうな」
うん、と頷くスノーリアに自己解決され、どこか悲しくなる。
スノーリアが差し延べてくれた手をとり、どっこいしょと若者らしからぬ声と共に起き上がった。
いまだ猛スピードで走り続けるムンマに疲労という言葉はないのだろうか。
いつも穏やかで潤んだ瞳を自分達に見せる癒しキャラが今はその面影も見せずに獣のごとく鼻息荒くして走り続ける。
いつも穏和な人が怒ったらこんな風になるのだろうか…。
二人は同時に穏和な人を脳内で探し始めた。
が、該当者がすぐ出てこなかったため断念。
「早くムンマを止めよう。このまま魔女の村を過ぎてもらっちゃ困る」
そうめんどくさそうに呟くと、レオナは縄らしきものを手にとろうとした。
だが、馬車が揺れに揺れてなかなかとれない。
しまいには縄は逃げるようにベランダの下へ落ちてしまった。
「あ〜〜〜〜〜!!」
待ってくれ、なんて縄が聞くはずなく、愛しい愛しい縄は手の届かない場所へ行ってしまった。
のばして取り残された手が空気を引っかき、妙に寂しい。
「これが大丈夫そうに見えるのか…?鼻じゃなくて俺の心が折れちまいそうだぜ…」
「そんな無駄口をたたけるくらいなら大丈夫なのだろうな」
うん、と頷くスノーリアに自己解決され、どこか悲しくなる。
スノーリアが差し延べてくれた手をとり、どっこいしょと若者らしからぬ声と共に起き上がった。
いまだ猛スピードで走り続けるムンマに疲労という言葉はないのだろうか。
いつも穏やかで潤んだ瞳を自分達に見せる癒しキャラが今はその面影も見せずに獣のごとく鼻息荒くして走り続ける。
いつも穏和な人が怒ったらこんな風になるのだろうか…。
二人は同時に穏和な人を脳内で探し始めた。
が、該当者がすぐ出てこなかったため断念。
「早くムンマを止めよう。このまま魔女の村を過ぎてもらっちゃ困る」
そうめんどくさそうに呟くと、レオナは縄らしきものを手にとろうとした。
だが、馬車が揺れに揺れてなかなかとれない。
しまいには縄は逃げるようにベランダの下へ落ちてしまった。
「あ〜〜〜〜〜!!」
待ってくれ、なんて縄が聞くはずなく、愛しい愛しい縄は手の届かない場所へ行ってしまった。
のばして取り残された手が空気を引っかき、妙に寂しい。



