ゴッドネス・ティア

「ん〜〜…」



また、一人の女がうめき声をあげて上半身をむっくりと起き上がらせた。


眠たそうに目を擦りながら辺りを見渡して、ある人物を探す。



「はれぇ…?香月はぁ〜?」



傷だらけだというのにのんきな声で人物を呼び、よっこらしょっ、と立ち上がってみる。


立ち上がってみると、そこには数時間ぶりの彼女がいた。


ボーっとした顔がパァッと歓喜の表情に変わる。



「香月〜〜!!」



たまらず、香月に遠慮なし、力加減なしに飛び付いた。



「ぐぇっっ!!」



「ぁぃたっ!!」



飛び付かれた香月の首がゴキッと鳴ったような気がした。


香月の正面にいたヒサノも巻き添えをくらい、頭をゴチンッとぶつけ、小さな悲鳴をあげる。



「あ、起きたのか?」



二人の悲鳴を聞いたレオナがこちらを振り向いた。



「あ、はい、起きました。はじめましてこんにちはぁ〜!」



「ゴラぁあ〜〜っ!リュンマーー!!」



先程まで痛みにたえながら頭を抑えていた香月だったが、痛みが少し和らいだのか、ものすごい勢いで起き上り、女…リュンマを怒鳴り付けた。



「あ、香月オハヨー!どしたの?頭抑えて」



「おまえがやったんだろ!!」



「へぇ〜ごめんねぇー」



全く反省の色が見えないまま、甘えるように香月に抱き着く。


リュンマは香月がお気に入りのようだ。