寝癖から始まる恋!?


3人を見送ってから職員室に戻り
テスト採点と進路指導だよりをつくって
時計を見ると6時前だった。

『お先に失礼します。』

岩元先生が帰った

…俺もたまには早く帰るか。

帰る支度をした。

「お疲れ様でした。お先に失礼します。」

『今日は早いですね。お疲れ様でした。』

廊下で森田先生とすれ違った。



帰ってると結華が歩いてるのをみつけた。

…電話してみるか。

プルプル、プルプル

「はい。」

「もしもし。俺だ。」

結華は歩きながら話してる

「裕平さんどうしたの?」

…コイツ気付いてないな

結華の隣まで来るまで行き停まると
ようやく気付いたようだ。

「どこか行ってたのか?」

窓を開けて話す。

「うん。秋那家に勉強しに。」

「暗いし危ないから送ってく。乗れ。」

乗ると結華の携帯がなり
少し寂しそうな顔をした。

「どうした?」

「お母さんからmailで帰り遅くなるって。」

…だからか

「そうか。結華ご飯食べたのか?」

「まだだよ?」

「ならどこか食べに行くか。」

「いいの?誰かに見られるかもよ?」

確かにそうだがさっきの顔をみると
誘わずにはいられなかった。

「遠くまで行けば知ってる人も少ない。
それとも俺の家に来るか?」

「…裕平さんの家がいい。」

…まさかの答えが返ってきた。

「…わかった。なら買い物しに行くか。」

少し遠くのスーパーに向かった


「結華なに食べたい?」

「なんでもいいよ?」

…人多いな。はぐれたら探すの面倒そうだ
手繋いでればはぐれる心配もないか

「結華。」

「ん?」

「手が痛いの?」

…忘れてた……コイツ天然なんだった

「なんでそぉなるんだょ。
はぐれないように手繋ぐぞ。」

無理矢理手を握る

…手ちっさ

買い物をすませ家に帰る

…コイツといると調子が狂う

「裕平さんの家私の家から近いんだね。」

「あぁ。」

…部屋の中片付けとけばよかったな

先中に入る

「おじゃまします。」

「どうぞ。散らかってるけど。」

…人を家に呼ぶこと無いから緊張する

「俺着替えてくるから
適当にくつろいどけ。」

寝室に行って着替える

…この壁の向こうに結華がいるんだな
にしても結華いつも1人なのか?

疑問に思ってると

「ねぇ裕平さん…」

突然ドアが開いた

「なんだ?」

「な…なんでなにも着てないの!?!?」

「なんでって着替えるって言ったろ?」

結華の様子が変だ

「結華どうした?」

「……。」

…また俯いてる

「おい。」

耳が赤くなってた

「お前まさか照れてるのか?」

「なっ!!」

「照れてるんだな。」

…なんて初なヤツ

「裕平さんのバカっ!!」

結華は言いながら出て行った
着替え終わってから台所に行くと
結華が下拵えをしてた

裕平は足音をたてないよう近付き
後ろから抱きついた

「わっ!!」

「驚いたか?」

「……。」

「怒ったのか?」

「教えない。」

「あっそ。ならいい。」

…結華が謝るまで話すもんか

結華から離れ料理をつくった。


「……裕平さん。」

…返事するもんか。

「…裕平さんごめんなさい……。」

結華は泣きながら抱きついてきた

「はぁ…。」

…それ反則

顔を見たくて回されていた手を離す

「おい。泣くな。泣かれると面倒だ。」

「…うん。ごめんなさい。私帰る。」

…待て待て。なんでそうなるんだ。

帰ろうとする結華の手をとった

「なぜ帰る。飯食って帰れ。」

「帰ってから食べるからいい。
これ以上いても迷惑になるし。
ごめんね怒らせて。」

手を振り払われた
追いかけるためガスをとめ
椅子の上をみると結華の鞄があった。

…アイツ鞄忘れてる。

走って結華の家に向かうと
玄関の前でしゃがみ込んだのを見つけた

「結華」

…やっぱり泣いてたか

「お前急に飛び出したと思えば
荷物忘れていっただろ。」

「ごめん…なさい…。」

「謝るな。
謝らなければならないのは俺の方だ。
結華が照れてるの分かってたのに
つい苛めたくなって…やりすぎた
謝ろうと思うのについ意地張って
お前を傷つけた。すまん。」

…弱いとこ見せるのはじめてだ

「裕平さんは悪くないょ。
着替えるって言ってたのに勝手に覗いて
裕平さんにヒドいこと言って…
本当にごめんな……」

謝ってるうちに抱きしめてキスをした。

「……。」

「…。」

…年下相手に意地になる俺ってなんなんだろ

「俺の家に戻って飯食うぞ。」

手を出して言う

「…うん。」

…手繋ぐのっていいな


家に帰ってもろもろすませてから
勉強を教えてると10時を過ぎてたようだ

「そろそろ帰らなきゃ。」

「泊まっていくか?」

…また照れて返事しないんだろうな

心の中で笑ってると

「…うん。」

結華の答えに驚いた。

…マジですか?
明日学校だしテストだぞ。
…良いこと考えた。

「クラスの中で5位以内にはいってたら
泊まりに来て良いぞ。」

「わかった。私絶対5位以内になるね。」

冗談のつもりで言ったが
結華は本気にしたようで
真面目な顔をしていた。

…コイツといると楽しいけど
やっぱ調子狂う。