~裕平side~


アラームの音で目が覚めた。
アラームを止めるため携帯を開くと
mailが来ていた。

…そぉ言えば携帯なってたな。

見てみると結華からだった

“裕平さんへ”
裕平さんも無理しないで
頑張ってね。


…結華まだ寝てるだろうな。

身支度をすませて車に乗り込んだ

“結華へ”
おはよう。
よく寝れたか?

…送信。


学校につき仕事をしてると
石澤先生と森田先生が話しをしながら来た

『おはよう。岡本先生相変わらず早いね』

『おはようございます。
たまには岡本先生より早く来ようかな。』

「おはようございます。今日は寝坊して
ついさっきついたんですょ。」

話しをしながら仕事をしてると
職員会議が始まる5分前だった。 

会議が終わって携帯をみたが
結華からの返信は来てなかった。

…もしかしてまだ寝てるとかか?
もぉ一度mail送るかな…。

歩きながら考えてると

「あっ。岡本先生だぁ。
岡本先生~。おはょ~。」

後ろの方から呼ばれ振り向くと
馬場が手を振っていた

「んっ?あぁ~。馬場か。おはよう。」

「先生おはよう。」

「小林おはよう。」

…結華まだ来てないのか…
後でmail送っとくか。

考えてると

「ゆ…っ。先生また寝癖あるよ。」

「嘘だろっ!?!?今日はいつもより
念入りに……っ。
杉本お前今日どうしたんだ?」

…結華来てたのかってか
なんかいつもと違ってキレイだ。

なんだかドキドキした

「おかしい…よね……。やっぱり髪結ぶ。」

…もったいないから結ぶなっ。

「えぇ…。そんなキレイな髪
結ぶなんて勿体ないょ。」

「そうだょ。今日1日だけでも
そのままいなよ。」

「…うん。」

…小林と馬場良いこと言った。

心の中でガッツポーズをした

「先生もおろしてた方がいいと
思うでしょ?」

…俺にふるなっ。

「あぁ…。」

頷くので精一杯だった。
結華の方をみると目があった。

…やばい直視出来ない。

すぐに目をそらし教室に行くよう促した。

「「「はぁい。」」」

3人が行った後振り返ってみると
結華は少し落ち込んでるように見えた。

…テストだから落ち込んでるんだろうな。
にしても結華キレイだったな~。

職員室に戻ると

『岡本先生どうしたんですか?
良いことでもあったんですか?』

向かいに座ってる岩元先生に聞かれた

「なにもないですよ。」

…気持ち入れ替えねば。

仕事モードに切り替えた。

ーーーーーー

チャイムがなった。

『次岡本先生試験官ですね。』

「はい。2-Aです。」

…結華が見れるから気を引き締めとかねば

テストの入った袋と
本を持って教室に向かった

「おーい。そろそろ席付け。」

ドアを開けながら言う

「あっ。ラッキー岡本先生だぁ。」

馬場と小林の声がした

配るだけにしてチャイムが鳴るのを待ち
チャイムの音とともに配った。

「テスト用紙配るぞ。
答案用紙が裏表1枚。解答用紙が1枚だ」

テスト用紙が前から後ろまで流れていった

本を読みながら教室を見回すと
結華と目があったがすぐに目をそらした。


チャイムがなりテストを回収し終えると
足早に教室から出た。

ーーーーーー


進路室に戻りテストの入った袋を机に置き
すぐに掃除場に向かった。

…結華と会うのを最小限にせねば。


掃除場につくと生徒が待ってた

『先生遅い。』

「すまん。なんで中に入ってないんだ?」

『鍵昨日先生が持って行ったじゃん。』

「しまった。すぐ取ってくるから。」

走って進路室に戻ると
何かに足をとられた。

「わっ。」

転びそうになったがなんとか体勢を戻した

「壊しちゃった!?!?」

「コンセントが抜けたんだよ。
岡本先生が足引っかけたから抜けたの。」

…しまった。

『岡本先生大丈夫?』

森田先生に聞かれた

「なんとか」

『慌ててどうしたの?』

引き出しを開けて鍵を探す

「掃除場所の鍵を
生徒に渡すの忘れてて取りに来たんです」

…あった。

鍵を持ってまた走って掃除場に戻った

…結華に謝らずに来てしまった。

謝ってから来ればよかったと
掃除をしながら後悔した。


ーーーーーー

放課後になり生徒たちの話し声が聞こえる

森田先生と3年生の面接練習について
話していると廊下の椅子に
結華たちの姿があった。

『じゃぁ岡本先生は
相談室を使ってくださいね。』

「わかりました。」

話し終えると森田先生は馬場を呼んだ。

「資料室に荷物持って行ってきます。」

『わかりました。』

荷物を持ってドアを開けると
椅子に結華が座っていた
顔を見ないように行こうとしたら
声をかけられた

「あっ。落ち…」

「えっ?」

いきなり荷物が軽くなって
落ちたものを拾おうとしたが他の荷物まで
落ちそうで拾えずにいると
結華が拾ってくれた

「先生大丈夫?少し持とうか?」

「いやいい。それここに乗れてくれ。」

顔を背けて言う。

「どこに持って行くの?」

「……。」

どうするか考えてると

「迷惑…?」

落ち込んだような顔をして聞かれた

「迷惑な訳ない。
…生徒指導の資料室までだ。」

「わかった。」

…なにを話せばいいんだ

考えながら歩いてると小林が手伝おうかと
言ってくれたが断っていた。

…断ったはいいが2人きりになるじゃないか

断らなければよかったと思ってると
資料室についた。

「それ、そこの棚に並べといて。」

結華をみずに指示をして
自分の持っていた物を片付けていると

「痛っ。」

声がして見てみると髪が絡まってる
ようだった。

「お前さぁ。なにやってんだ。」

「…ごめんなさい。」

怒ってる訳ではないのに
怒ったような口調だった。

「ほら。ほどけたぞ‥ってなに泣いてんだ。そんなに痛かったのか?」

結華をみると泣いていた

「…ごめんなさい。ありがとう。
なんでも無いなら気にしないで。」

…ビックリした

「お前が髪ほどいてるからだぞ。
明日からはちゃんと結んどけ。」

…俺大人げないな

「やっぱり似合わないよね……。
明莉たちに褒められたから
ゆ…先生にも褒めて貰えるとおもったけど
しなれないことするもんじゃないね。
昨日の事が嬉しくてしたけど
やる気だけ空回りして失敗しちゃった。」

泣きながら話す結華をみてると
学校なんだと言うことを忘れていた

「…凄くキレイだ。」

「髪でしょ?秋那と明莉にも言われた。」

笑って話す結華を見てドキッとした

「違う。おま…結華がだ。
いつもは可愛いが。今日はキレイだ。」

…俺なに言ってるんだ?

自分で言ってる事が分からなかった

「1つ質問してもいい?」

「なんだ?」

平然とした顔で言う

「なんで目そらしたり
私のことさけてたの?」

…なんでって

「そ…それは…が……だったから。」

小声で言うと

「今なんて?」

聞き返されて自分の中で吹っ切れた

「あぁも。だから結華がキレイで
顔見るのが恥ずかしかったんだ!!
それに髪結んで来いって言ったのも
俺様以外のやつらに見られるのが
嫌だったからだ。」

…穴があったら今すぐ入りたい。

「裕平さん。」

「ん?」

考え事をしてると名前を呼ばれ
ネクタイを引っ張られキスされた。

驚いてると今度は押しとばされ
本棚にぶつかった。

「って。飴と鞭か?」

「っごめんなさい。つい恥ずかしくて…。」

…やられてばっかでは気がすまん。

歩みよって抱きしめた。

「裕平さん誰かに見られるかもょ…」

「ここは俺くらいしか来ないよ。
それに俺様を押しとばしたお仕置きだ。」

…まさかキスされるとはな。

考えながら抱きしめてると
抱きしめ返された。


ーーーーーー

仕事モードに切り替え
進路室に戻ると小林と馬場が待っていた。

「遅かったね~。」

「待ちくたびれちゃったょ…。」

「ごめんね。岡本先生がドジって
積んである荷物倒しちゃって。」

…お前が押しとばしたからだろっ。

「杉本だって棚に髪
引っかけてたじゃないか。」

言い合いをしてると

「やっぱ仲良いねぇ~。結華と岡本先生」

「なんか彼カノみたい。」

「「えっ!?!?」」

嬉しいと思ったがバレたんじゃないかと
ヒヤヒヤした

「俺がこんな子ども
好きになったりするもんか。」

…本当は彼カノでめちゃ結華が好きだ。

心の中で思ってると

「こんな寝癖星人タイプじゃないし。」

…そうなのか!?

心の中で百面相していた

「なかなか良いカップルになると
思うんだけどなぁ~。」

…コイツらといると
心臓がいくつ合っても足らん。

「そんなくだらない事言う暇があるなら
早く帰って少しでも勉強しろ。」

「「はぁい。」」

…素直だな、

「また明日ね先生。」

「気つけろよ。」

結華の挨拶聞くのまだ馴れないな。

思いながら職員室に戻った。