家に帰り着くとココが出迎えた。
『にゃぁ~。』
「ただいまぁ。ココ。」
制服から着替えてまた出かけた。
今日は秋那の家で勉強会だ。
明莉の家まで迎えに行ってから
秋那の家に向かった。
ピンポーン
「はぁい。」
チャイムを押すと秋那が出てきて
3人で勉強をしたり話をしてりした。
『ただいま。』
玄関が開いて秋那のお母さんが帰ってきた
外をみると暗くなっていた。
「そろそろ帰ろっか。」
「そうだね。」
「また明日ね。」
秋那の家を出て明莉を家まで送ってから
自分の家に向かってると電話が鳴った。
「はい。」
「もしもし。俺だ。」
「裕平さんどうしたの?」
歩きながら話してると
すぐ隣に車が止まった。
見てみると裕平の車だった
電話を切りながら
「どこか行ってたのか?」
「うん。秋那家に勉強しに。」
「暗いし危ないから送ってく。乗れ。」
車に乗ると携帯が鳴った
お母さんからだった。
…今晩も遅くなるのか
mailを見てると
「どうした?」
「お母さんからmailで帰り遅くなるって。」
「そうか。結華ご飯食べたのか?」
「まだだよ?」
「ならどこか食べに行くか。」
「いいの?誰かに見られるかもよ?」
心配になり聞くと
「遠くまで行けば知ってる人も少ない。
それとも俺の家に来るか?」
少し迷ったが
「…裕平さんの家がいい。」
「…わかった。なら買い物しに行くか。」
裕平さんの車乗るの2回目だけど緊張する…
少し遠くのスーパーに向かった
「結華なに食べたい?」
「なんでもいいよ?」
スーパーの中に入ると親子連れなど
人が多かった
スーパーに来るの久々だなぁ。
気つけとかなきゃはぐれそう…。
「結華。」
「ん?」
手を出してどうしたのかな?
「手が痛いの?」
「なんでそぉなるんだょ。
はぐれないように手繋ぐぞ。」
少し強引に手を握られた
強引なのに優しかった。
買い物をすませて裕平の家に向かった
「裕平さんの家私の家から近いんだね。」
「あぁ。」
荷物を持って裕平の部屋に向かった
「おじゃまします。」
「どうぞ。散らかってるけど。」
…散らかってるって言ってたけど
キレイに片付いてるじゃん。
「俺着替えてくるから
適当にくつろいどけ。」
くつろいどけって言われてもなぁ……
下拵えだけでもしとこかなぁ……
でもどこになにが置いてあるのか
わかんないや…裕平さんに聞こ
「ねぇ裕平さん…」
着替えに行った部屋を覗くと
「なんだ?」
上半身裸の裕平の姿があった
「な…なんでなにも着てないの!?!?」
「なんでって着替えるって言ったろ?」
平然と話す裕平に対して
結華は顔を赤くしていた
「結華どうした?」
「……。」
近づきながら聞かれ
俯いてると
「おい。」
顔を覗き込まれた
「お前まさか照れてるのか?」
「なっ!!」
「照れてるんだな。」
「裕平さんのバカっ!!」
言い終えるとドアを思い切り閉めた
台所に戻り下拵えをしてると
後ろ抱きつかれた
「わっ!!」
「驚いたか?」
「……。」
「怒ったのか?」
「教えない。」
「あっそ。ならいい。」
裕平は冷たく言うと
それから話をしなくなった
……怒らせちゃった。
嫌われたのかな…嫌われたくない……。
「……裕平さん。」
呼んでも裕平は返事をしなかった
「…裕平さんごめんなさい……。」
泣かないと思ったのに
自然と涙が出ていた…
気がつくと裕平に抱きついていた
捕まえとかないと
どこかに行ってしまう気がした。
「はぁ…。」
ため息をつきながら
握っている手を離された
…完全に嫌われちゃった……。
「おい。泣くな。泣かれると面倒だ。」
「…うん。ごめんなさい。私帰る。」
玄関に向かうと手をとられ
「なぜ帰る。飯食って帰れ。」
「帰ってから食べるからいい。
これ以上いても迷惑になるし。
ごめんね怒らせて。」
手を離すと走って家まで帰った
