「無理だ……君が居なくなったら、僕は生きていけない。」



それは困るな。


お前には俺の分まで生きてもらわねーと。


「辛い……胸が苦しいんだ。」


そう言って頬を流れる涙が増えた。



悪ぃな。

約束守れなくて。



俺がお前にしてやれる事ってよ、その胸の痛みを引き受けることぐらいしかねーよな。


もう忘れていいんだぜ、俺の事なんて。


ああ、ヤバいな。
お前の顔も見えなくなっちまった。


もう少しだけ、待ってくれよ。


伝えたいことがあるんだ。



「――………………ょ」
「え?」
「――幸せ……な、れょ」



きっと伝わったよな?

さぁ、さよならだ。
お前の痛みも共に連れて逝こう。




――end.